ttu第一回公演は、大きな窓のある小さなカフェ。
いれものから発想した中身をつくる試みです。
観劇前と観劇後で、見える景色や空気を異なるものとして味えるような、作品と空間の
寄り添い方を模索していきます。
<あらすじ> 映画監督の「わたし」が、海辺で、恋人の「あなた」を撮影している。時が過ぎて、恋人は
姿を消し、ひとりきりになった「わたし」は「あなた」についての記録を書き始める。が、しかし
やがて再び「あなた」不在の映画を撮ることを決意する。そのとき、いなくなったはずの「あな
た」が「わたし」の目前にたち現れてきて・・・
<イメージは、三人でする落語。記憶と記録の戦い。>公演会場決定後、フランスの作家兼映画監督でもあるM・デュラスの短篇小説「大西洋のおとこ」を選択しました。
この小説が発行される前年の1981年には同名の映画が製作されています。
小説では、「わたし」が記憶していることや、「わたし」による記述や撮影によって記録して
いることことを想像しながら読み進めていくのが読者の醍醐味ですが、今回は記録/記憶さ
れた対象=「あなた」を実在させて、小説にはできない解釈の開拓を目指します。
今回はこのテキストの「わたし」と「あなた」が特定できない匿名性を活かして、
キャストも男女二名ではなく女性三名で、特定の役をふることなしに、言葉や身体でテキストを拡げていきます。
PR