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Re;映像身体学科

 こんにちは、山田です。

 今日はとても個人的なお話(長め必至)になると思います、ということを先にお断りします(笑)

映像身体学科。

 いったいなんぞやという字面のならびですが、これは私が今年三月末まで在籍していた大学の学科名です。 簡単にいうと、WSと呼ばれる実践授業(映像・ダンス・演劇・気功(笑)・写真etc・・・)と、それら表現にまつわる理論を展開する講義の二本柱を取り込むことによって、"ものをみる目を育てる"ことが目的の学科といえるとおもいます。要は必ずしも卒業したらすぐに現場で使える人間を育てるような専門学校的な場所ではないということです。  

 だからなんとなくファッション感覚で入学したひと及び表現者になるんじゃと意気込んで門戸を叩いたひとたちにとっては、肩透かしをくらったように感じたに違いないと思います。
 恥ずかしながら実はわたしも入学するまでは教授陣の顔はおろか名前も存じ上げないような興味の薄さで、英語のプレイスメントテストで隣に座った女の子が発した「つけま」という単語の意味がわからず、本日の天気同様暗澹たる思いでボールペンを握り締めた記憶があります。英語のテストに敗北する前に同い年の女の子が使用する言語がわからんのはなんぞー!と…(笑)

 話を戻しますと、高校のときのおもしろい先輩が多く入学している方に軍配をあげ他大を蹴ったわたしは早くも後悔の念にさいなまれておりました。 周りの女の子のしゃべる内容がわからなかったということもありますが、興味のある講義/WSは実質2年生からしかとれず、「つけま」ショックでプレイスメントテストに失敗したばかりに(?)週の半分以上が 実力以下の簡単すぎる英語で占められる…早速わたしは現場=大学の外へと逃げました。  

 で、かくかくしかじかを乗り越えて、結局辞めずにようやく自分で自由に履修が組めるようになった2年次、わたしは映像のWSをとりました。
 映画ではなく映像というのがミソだなと思うのですが、さておきそこでまたもやぽっきり心が折れたのでした。演劇も映画も、作品のことだけかんがえていればいい状況というのはほぼないといえますが、要は強制されたセセコマシイ人間関係にすっかり嫌気がさしたのです。いつまでも「習う」気持ちでいるとひとはだめになるのかもしれません。
 その頃わたしはUO企画という団体を旗揚げて、岸田理生さんや別役実さんといった大先輩方の作品を拝借したり自身で執筆したコント作品を用いていそいそと公演を打っていたということもあり、どうしても片手間で映像の課題に取り組むといったようなことをしていました。
 たしかに入学して映画に触れる機会もぐんと増え、足繁く映画館に通うようにはなりましたが、以降は撮る側というよりも、コンマ秒単位での作品分析といったように、観ることについての意識を深める方向へ興味がシフトしていったのでした。

 さて、長々私情を書き連ねてきましたが、今回上演する「海は、いま、このとき、あなたの左手にある。」(原題「大西洋のおとこ」)は、映画を撮るひとのお話です。  映像の”再生”は「再び生きる」と書きますが、演劇も実は不確実な再生の連続で、確約されない一日一日をつむいでいく行為なのだと思います。
「一度カメラに撮られたひとは二度と死ぬことができない」といったような言葉がありますが、フィルム/映写機/スクリーンが物質的に消滅あるいは使用方法が理解できる人間がいなくなる、なんていうことがない限り、半永久的に残っていくのだなと思うと恐ろしい気もします。(不朽の名作とはよくいったものですね。演劇は身体と共に消え失せるので記録映像がない限り気楽なものです。笑)

 今回は、非常に個人的ではありますが、わたしの「見る目」を育ててくれた埼玉新座にひっそり佇む映像身体学科へ「Re;」の気持ちで創作をしています。 映像身体学科関係者のみなさんも、そうでないみなさんも、ぜひのぞきにきていただけるとうれしいです。

 …次回こそは作品についてしゃべります!(笑)

山田  
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